こんにちは。臨床助士の須崎です。

今回はおうちケアを嫌がらせない5つのコツについてお話しさせていただきます。

おうちでの歯磨き、耳掃除、ブラッシング…。

「健康のためやらなきゃ」と思っていても、いざやろうとするとわんちゃん・ねこちゃんが逃げたり、怒ったりして大変ですよね。

でも、実はそれ“わがまま”ではなくて「ちょっと怖い」「まだ慣れていないだけ」なんです。

今回は臨床助士として、そしてドッグトレーナー学科を学んだ経験から、“ケアを嫌がらせないためのコツ”を5つご紹介します。

①なぜ嫌がるのかを知ろう

わんちゃん・ねこちゃんがケアを嫌がるのには、ちゃんと理由があります。

たとえば…

・過去に痛い思いをした

・無理やり押さえつけられた

・道具の音や匂いが怖い

・飼い主さんの緊張が伝わっている

「嫌な経験」と「ケア」がセットになって記憶されると、それ以降も「またイヤなことが起きる!」と思ってしまうんです。

まずは、“怖かったんだね”と気持ちを理解してあげることから始めましょう。

②少しずつ“段階練習”で慣らす

嫌がらないようにするコツは「いきなりやらないこと」です。

たとえば歯磨きなら↓

1口元を軽く触る→ご褒美

2唇をめくる→ご褒美

3指で歯をちょっと触る→ご褒美

4歯ブラシを見せる→ご褒美

5一瞬だけ磨く→ご褒美

こんなふうに、小さなステップで成功を積み重ねるのがポイントです。

「これをされると、いいことあるんだ!」と思ってもらえれば大成功です。

短時間で終わらせるのがコツ!

長く頑張るより、「できた!」で終わる方が印象が良くなります。

1回1秒でもOKです。

「今日はここまで!」でおしまいにして、その後たっぷり褒めてあげて下さい。

嫌がり始めたら無理せず中断して下さい。

次にやる時のハードルがグッと下がります。

④道具選びでストレスを減らそう

わんちゃん・ねこちゃんの負担を減らすために、道具も大事です。

歯ブラシ→ヘッドが小さく柔らかいもの

耳掃除→綿棒よりコットンで優しく拭く

ブラシ→痛くない素材を選ぶ(毛質に合わせて)

「これは痛くない」「怖くない」と思える道具を使うと、トレーニングもスムーズになります。

⑤“ケア=ご褒美タイム”に変える

ケアの後に、

・大好きなおやつ

・楽しい声かけ

・なでなでタイム

をセットすると、「ケア=嬉しいこと」を記憶されます。

これは“カウンターコンディショニング”といって、行動学的にもとても効果的な方法です。

ケアを嫌がるのは、「まだ安心できていない」サインです。

焦らず少しずつ、“安心できるステップ”を積み重ねていけばおうちケアは「嫌な時間」から「絆を深める時間」に変わります。

ちょっとしたポイント

・やる時はリラックスした時間帯に行ってみて下さい。

・飼い主さんも笑顔で優しく声かけして下さい。

・できたらたくさん褒めてあげて下さい。

私も愛犬に歯ブラシを使って歯磨きできるようになるまでたくさん褒めて歯磨きすると「いいことがあるんだよ」と教えながら長い時間かかりました。

今では歯ブラシを見せると喜んで歯を磨かせてくれるようになりました。

おうちケアが嫌いで嫌がってしまうとなかなか難しいこともあると思いますが、焦らずゆっくり無理せず楽しくおうちケアをやってみて下さい。