歯が折れることを破折と言います。

口を強打したり、固いものを噛んだりして歯が折れることがあります。

歯の表面(エナメル質)が欠けるような軽度な破折から、歯の内側(象牙質・歯髄)が露出する重度な破折まで様々です。

犬歯が折れるケースもあれば、臼歯が折れるケースもあります。歯髄が露出した破折の場合、歯髄の細菌感染により歯髄炎が起き、さらに病状が悪化すると歯根尖膿瘍に発展することもあります。

【症例】

日本ネコ 2才 去勢オス

原因は不明ですが、恐らく同居ネコと激しく遊んでいる最中に何処か激突したのだろう・・・とのこと。

元気なネコちゃんで血液検査で異常もなく、日常生活に支障はないが先日歯が折れていることに気付いた、とのこと。

左上顎の犬歯が黄色く変色し、折れていました。

歯髄が黒く変色しており、今後歯髄炎や歯周病が悪化しないよう抜歯処置を行いました。

抜歯したのは1本。

全体のスケーリング処置と歯のチェックを行って処置修了となりました。