6歳 去勢おす ペキニーズ
今朝散歩に行ってもすぐに帰ろうとする。帰宅したらヨタヨタしていた。午後になりヨダレを垂らしている。との主訴でしょんぼりしたした表情のワンちゃんが来院されました。
いつもは元気なワンちゃんが明らかに元気がない様子・・
さて、散歩で足腰を痛めたのかな?
一応レントゲンを撮ると、2cm大の石が写っている・・


この石のせい?よく見ると石と針金状の異物が確認され、その針金が消化管に刺さって痛みを起こしている可能性はあります。ひょっとしたら足腰が痛い可能性もありますが、消化管内異物によって痛みが生じて歩行異常とヨダレが出てるのでは?と判断し、オーナー様に相談の上異物摘出手術を実施しました。
胃内に1辺が2cmほどの石(観賞魚の水槽で水草をくくりつける石?)人工的な石で針金が飛び出ていました。胃内に異物もあったのでそれも取り出しました(最近流行りの立体シール『ドロップシール』が出てきました)。テレビで見てドロップシールの存在は知っていたのですが手術で摘出した際にはプラスチック片だと思いました。ドロップシールは小学校低学年くらいの児童で人気の立体シール(ぷっくりシール)で、透明樹脂で飴玉のように盛り上がった、つやつやした質感が特徴のデコレーションアイテム。文房具店等では売り切れ続出の人気とのこと・・消化管から出てきた立体シールの絵柄などは確認できませんでしたが、当院スタッフによるとドロップシールだろうとのこと。
1辺が約2cmの石はGoogleの画像検索をしたところ「コンドライト(石質隕石)の可能性が高く、ペンダントやアクセサリーに加工したもの」とのこと!!軽はずみな発言になりますが『なかなかやるねぇ』と術後に感心してしましました。隕石とドロップシール!!何だか洒落たもんを口にするんですね!!凄くないですか??
術後経過は良好で術後3日で退院しました。手術後1日絶食・絶水して、2日目から少量の飲水をスタートして、問題なければ少量の流動食をスタートします。退院後もお家で1週間はフードをふやかしてトロトロ状態にした食事をあげてもらいました。


幸い術後の経過は良好で術後3日で退院しました。手術後1日絶食・絶水して、2日目から少量の飲水をスタートして、問題なければ少量の流動食をスタートします。退院後もお家で1週間はフードをふやかしてトロトロ状態にした食事をあげてもらいました。
下の写真は胃の縫合後の画像です。

下の画像は閉腹後(切開傷の縫合後)の状況です。

飼い主様に石やドロップシールに心当たりがあるか尋ねると『家の中には同様なものはない。ただ、お散歩では何かと口に入れている』とのことでした。このワンちゃんだけではないのですが、お散歩中に植物、飴?、ミミズなどの昆虫?を食べるワンちゃん居ますよね!!夜間の散歩ではどんなに注意しても見えない時があります。飼い主様の隙をついてくわえ、怒られる前に咄嗟に飲み込んでしまうのでしょうか。
本症例以外にも手術後、消化管内異物について飼い主様に確認しても『心当たりがない!』というケースは珍しくありません。それだけワンちゃんたちはお利口さんなのでよう!!ペットの見張りカメラを付けても、ケージに入れても私たちの監視を掻い潜り色々してるんでしょうね。
今回の症例では『嘔吐』症状が見られないという点で珍しい異物誤食事例です。
異物誤食を疑う時に私は「どれくらい吐きますか?何回吐きますか?飲水後に吐きますか?食後に吐きますか?」という質問をするのですが、それくらい異物誤食では『嘔吐』が大事な症状です。
頻回嘔吐が見られる場合、また、急激な発症を疑う場合はまずかかりつけ動物病院に連絡しましょう!