アレルギーの療法食 「オールスキンバリア」が発売されました。
『皮膚の痒み』はワンちゃんの診察で最も多い症状です。
もちろん痒みの原因は様々ですが、今回紹介するフードはアレルギーの治療用フードです。
アレルギーと言っても様々ですよね
■食物…牛肉、豚肉、羊肉、鶏肉、卵、魚肉、小麦、コーン、米、大豆、牛など
■花粉…ブタクサ、スギ、ヨモギ、シラカバ、マツ、カエデ、ギョウギシバなど
■環境…ハウスダスト(ヒョウヒダニ、カビ)、ノミ、ゴキブリ、蚊など
稀なケースですがフードの保存料、化学繊維、プラスチック、香料、金属などに反応しているケースもあります。
オールスキンバリアは環境・食物アレルギー(米、卵アレルギーは除く)に対応し、かつアレルギー治療以外にも皮膚ケアに配慮したフードです。
これから流通する商品で私自身も治療効果については『未知』なのですが、米・卵アレルギーを除く食物アレルギーに配慮され、アトピーのワンちゃんに効果が期待される治療食の登場には胸を膨らませます。
ただ、アレルギーに限らず様々な病気で共通するのですが、このフードと相性が良く治療効果が見られたとしても、アレルギーを完治させたり、克服させるほどの効果は見込めませんのでご注意ください。多くのケースでアレルギー性の痒みは長期付き合っていく病気であることに変わりはありません。ワンちゃんのハウスダスト・スギ花粉アレルギーに対し減感作療法が確立されており、アレルギー症状を改善できるのは事実ですがアレルギーを克服(内服薬を必要とせずに痒み等の症状が再発しない状態が維持)できるケースは多くはない印象です。
さて、「オールスキンバリア」の使用方法ですが
先ず1か月オールスキンバリアと水のみの食生活をして、その後の皮膚の状態、痒みの程度に応じて食事や薬の提案を行っていきます。
よく動物病院で療法食の小袋サンプルを受け取るケースがあると思いますが、このオールスキンバリアは小袋サンプルが製造されていません。先ず1kgか3kg購入していただき食餌療法をスタートしましょう!もし嗜好性が合わずワンちゃんが食べなかった場合にはメーカーから商品金額が全額返金されます(2022年6月末まで)。ぜひアレルギー用のフードで迷っているなら今のうちに試してみるのも良いかもしれません。米・卵にアレルギーをもつワンちゃんにはこのフードをオススメできません。食餌療法のスタートはかかりつけ動物病院でよく話を聞いてからスタートしましょう!!
1.35kg 4,950円(税込み)
3kg 9,790円 (税込み)
オールスキンバリア以外にも様々なメーカーがアレルギーを考慮した治療食を作っています。早く良くなって欲しいという思いから次から次へフードを変更したり、良さそうなフードをたくさんの種類混ぜたり、野菜がヘルシーだと考えて野菜中心の食生活になったり…どのような食生活が正解なのか、長期的に続けて弊害はないのか、高価な割に予想通りの治療効果が出ない場合もあるでしょうし、嗜好性が全く合わず継続困難であったり不安が絶えないとは思いますが獣医師と根気強く相談し、できる範囲で、続けられる食生活を送っていただきたいと思います。