こんにちは。臨床助士の須崎です。
最近、愛猫・愛犬とどんな時間を過ごしていますか?
「なでなで」や「抱っこ」はスキンシップの基本ですが、実はそれを“ちょっとしたマッサージ”に変えるだけで、リラックス効果や健康サポートにもつながります。大切な家族であるわんちゃん・ねこちゃんにもっと癒されて欲しい…そんな時におすすめなのが「お家マッサージ」です。実はちょっと触れ方を変えるだけで、心も体もほぐれていきます。
今回はお家で簡単にできる部位別に優しくできるマッサージ方法をご紹介します。
マッサージの効果
・リラックス効果:優しい刺激が副交感神経を高め、安心感を与えます。
・血行促進:血流が良くなり、体がぽかぽか温まります。
・絆づくり:飼い主さんの手の温もりを通して、信頼関係が深まります。
・体調チェックにも:しこりや痛み、皮膚の異常などを早めに気づける事もあります。
やり方(基本の3ステップ)
- 落ち着いた環境をつくる
静かで安心できる場所を選びましょう。
テレビの音を少し下げて、わんちゃん・ねこちゃんがリラックスできる空間にしてあげて下さい。
- 優しく「撫でる」からスタート
首や背中など、普段撫でられて気持ちよさそうな場所を中心に撫でていきましょう。力を入れず、手のひら全体で「毛並みに沿って」ゆっくり動かします。
- 慣れてきたら「軽く円を描く」ように
肩や腰のあたりを、指の腹で小さく円を描くように撫でましょう。
ねこちゃんは短時間でOK、わんちゃんは5〜10分ほどが目安です。
基本の3ステップができましたら次は部位別のマッサージしていきましょう。
首・肩周り
スマホやパソコンを見る私たちと同じように、首や肩の筋肉は意外と凝りやすい部分です。
方法:・両手で首の両側を包むようにして、指の腹で軽く円を描きます。
・肩甲骨の上あたりを、手のひらで「ゆっくり押して離す」を繰り返します。
ポイント
→強く押さず、皮膚を動かすイメージで優しく行って下さい。
→ねこちゃんの場合は1〜2分程度で短めにやってあげて下さい。
背中
リラックス効果が一番出やすい部分です。特にわんちゃんは背中マッサージが大好きです。
方法:・首の後ろから尻尾の付け根まで、手のひら全体で毛並みに沿ってゆっくり撫でます。
・尻尾の付け根あたりを、指の腹で小さくクルクル円を描くように撫でます。
ポイント
→体を包みこむように、一定に動かすといいでしょう。
→ねこちゃんは尻尾の付け根を触られるのが苦手な子もいるので様子を見てあげて下さい。
脚(前脚・後脚)
お散歩や運動後のケアにもおすすめです。血行促進にもつながります。
方法:・肩や太ももを軽く包んで、指の腹で優しく撫でてあげて下さい。
・関節(肘・膝)は強く押さず、その周囲を柔らかく撫でるように行って下さい。
ポイント
→肉球を軽く押してあげると血行が良くなります。
→ただし、嫌がる時はすぐにやめてあげて下さい。
顔周り(特にねこちゃんにおすすめ!)
顔周りは信頼関係ができている子ほど喜びます。
方法:・眉の上(目と耳の間あたり)を、指の腹で小さく円を描くように行って下さい。
・顎の下を軽く撫でてあげるのもいいでしょう。(ねこちゃんは特にここが好きです。)
ポイント
→指先ではなく、指の腹全体を使ってゆっくり行って下さい。
→目や鼻の近くは避けて下さい。

*注意点
・嫌がる素振りを見せたら、すぐにやめてあげて下さい。
・怪我・皮膚炎・手術後の部分は避けて下さい。
・強く押さえすぎないように気をつけて下さい。(特に小型犬・猫は骨が細いです)
・高齢や持病のある子は、獣医師に相談してから行って下さい。
・長時間やりすぎないで下さい。(5〜10分で十分です)
マッサージは“癒しの時間”であり、“健康チェック”でもあります。
お家マッサージは、特別な技術がなくても大丈夫です。
毎日数分でもいいのでゆったりとした気持ちで触れてあげて下さい。
「うちの子、気持ちよさそうだな〜」と感じる時間を大切にすることが一番です。
あなたの手の温もりが一番の安心につながります。
今日から少しずつ、あなたの“手の温もり”で癒しの時間を作ってあげて下さい。