ワンちゃん、ネコちゃんを飼っていると『1匹だと寂しいかな?可哀そう…』など同居のペットがいることへ憧れてしまうことってありませんか?

私たちも一人っ子の人は兄弟・姉妹喧嘩に憧れ、兄弟・姉妹が多い人は一人っ子に憧れ…と言ったことを時々耳にしますが、当然同居するペット間でのトラブルもあります。

ワンちゃん同士、ワンちゃんVSネコちゃんの異種格闘技で…喧嘩、負傷することがありますので、その症例をお知らせします。

1⃣ケンカした翌日に『目が腫れ始めた!!』とのことで来院したトイ・プードルさんです。

ケンカ翌日 眼瞼は腫れているが、眼球には異常なく薬の処方はせずに経過観察としました。
ケンカ翌日 眼瞼は腫れているが、眼球には異常なく経過観察とした。

2日後(同居犬とケンカして3日目)、『目の上が腫れて、目が開かなくなってしまった!』とのことで来院いただきました。すると、下の画像のとおり右目眼瞼が化膿し腫れ、一部自潰し排膿している状態でした。目の検査・処置には目を傷つける危険性を含んでいますが、このワンちゃんは協力的な頑張り屋さんなので、この後、無事に排膿・洗浄処置を行い、化膿止めを1週間内服してもらいました。

受傷して3日目 眼瞼に膿がたまってしまいました。

9日後(同居犬とケンカして10日目)、まだ眼瞼にカサブタが残っていますが腫れは治まり皮膚の状態、眼球の状態に問題がなくなったので治療終了としました。

2⃣そのほかに『パグ犬が同居のチワワとケンカした!!』との主訴で来院いただいた症例です。

パグ 2歳(避妊済みのメス)左目に斑状の内出血がありますよね。どうやら、同居のチワワさんとケンカが始まり、爪か歯により目を負傷した模様。この子は点眼薬などを処方せず無治療で順調に治癒しました。

パグ犬は特に目のケガは多いと思います。目が飛び出て手術するケースも珍しくありません。

このパグ犬は点眼等の治療なしですぐに回復しました。

3⃣ネコちゃんが同居ネコと夜間に運動会を開催中…何故かワイングラス等が並んでいる棚に突っ込み足を負傷した。とのことで来院。

3歳の日本ネコ メス(避妊済み) 右足を負傷しているのがわかると思います。

患部を洗浄・消毒して、6針縫合しました。

我が子達が一緒に遊んでいる姿は本当に嬉しいですよね!!ケンカするほど仲が良いと言いますが、どうやらペットの間ではなかなか溝が埋まりません。反りが合わないペットに関して頭を悩ませている飼い主様は結構多いのでは…!? 多頭飼育の苦労は尽きませんが、多頭飼育できる方々の器は相当大きいらしく多くのケースで苦労を超越し笑いに変えている飼い主様が多いように思います。脱帽です。