ワンちゃんの角膜炎

小手指ペットクリニック 2017年04月28日 - 21:04:59

こんにちは

新緑がきれいで、ワンちゃんとのお散歩が心地よい時期ですね。

『昨日から目が開かない』『目をシバシバさせる』など目に関する診察も意外と多いので、慢性角膜炎の1例を紹介します。

14才 ビーグル 元気いっぱいで甘えん坊のワンちゃんです。

過去に上まぶたに腫瘤ができ、手術で切除したのですがその後、角膜炎を繰り返していた症例です。

左目のまぶたに手術痕(シコリ)があり、そのシコリが目の表面(角膜)を絶えず刺激している状況で、角膜刺激の結果、炎症が起き ①涙が増えた。 ②痛みにより眼がうまくパッチリ開かなくなった。 ③メヤニが増えた。とのことでした。

強膜(白目の部分)が充血しており、角膜は角膜中央から広範囲にやや膨らみを帯びて白濁し、毛細血管が確認されました。炎症部位では細菌が増殖したり、細胞が死んだり、細胞が再生したり様々な反応により白濁し、再生過程で血管が伸びてくるのです。

角膜の状況を確認するために角膜染色検査(フルオレセイン染色)を実施したところ明らかな角膜欠損はなく、変性した角膜上皮が確認されました。

また、角膜上皮での細菌感染は幸い軽度でしたが、抗生物質の内服と点眼薬を出し経過をみることとしました。

初診から1週間後には強膜の充血が治まり、目がしっかり開くようになったのですが、まだまぶたのシコリにより角膜が刺激を受けている状況でしたので目薬を追加しました。

↑初診から3週間後の写真です。

↑初診から2カ月後の写真です。かなり白濁もなくなり充血等の炎症所見はなくなりました。

この状況からさらに1か月点眼を続けていただき治療終了となりました。