脾臓の結節性過形成

小手指ペットクリニック 2017年01月26日 - 19:01:56

14才、メスの柴犬が食欲低下と歩行時のふらつきの症状で来院されました。

血液検査では、炎症所見と肝臓パネルの経度上昇が見られ、腹部超音波検査で脾臓の腫大がありました。

 

脾臓が腫れ、膨らむ病変がある際には良性、悪性問わず病変が破裂し大量出血の可能性があるため、手術が必要です。

入院していただき、点滴・注射を開始し、翌日手術することに。

開腹すると腫大した脾臓がすぐに確認でき、全貌を確認したのち脾臓摘出をスタートさせました。

出血に注意し、流入する血管を結紮していきます。

幸い麻酔中の身体状況は安定しており、無事手術は終了しました。

このワンちゃんの場合、手術時間を短縮するために皮膚縫合は糸を使わずに医療用クリップ(ホッチキスのようなもの)を使用しています。

ちなみに皮膚縫合は獣医師により糸、接着剤、クリップなど好みがあります。

当院では基本的には縫合用糸を用いています。

さて術後ですが、翌朝から高カロリーの病院食を食べ回復は順調でした。

術後入院3日目の血液検査でも炎症マーカーはまだ高い状況でしたが、体調がだいぶ良くなったので退院とし自宅で抗生物質の投薬をお願いしました。

退院後11日(手術後14日)、気になる炎症マーカーも正常値になりオーナー様から『元気です!!』と言っていただけて本当に良かったです。

病理検査結果は『結節性過形成』。非腫瘍性病変でした。

結果から胸をなでおろし、オーナー様はさぞかし安心した事でしょう。

獣医師としても『良かったぁ~!!』と思いますが・・・非腫瘍性病変でも脾臓の腫れを甘く見てはいけません。

脾臓の病気についてはまた後日、ブログにアップしたいと思いますが、出血が起きてからでは遅いです。

『あれ、変だな・・・』と思ったら、早め早めに動物病院に行きましょう。