てんかん

小手指ペットクリニック 2020年08月21日 - 16:08:21

ワンちゃん、ネコちゃんで時々遭遇する病気『てんかん』についてです。

 

『てんかん』は大脳での電気的異常興奮によって痙攣、震えなど様々な症状がでます。

マウス、鶏、サル、豚、牛、ライオン・・地球上で暮らす生物に広く存在する病気です。

ヒトでの発生率は約0.5~1%と言われており、比較的身近な病気だと思います。

炎症、感染、外傷、腫瘍などの構造的に異常がある『構造的てんかん』と、原因が判明しない『特発性てんかん』に分類されます。

『てんかん』=『ケイレン』ではありません。

顔面がピクッ ピクッとひきつる様子、一点を見つめボーッとする様子、発作の前段階で落ち着きなく動き回ったり、身体をのけぞり硬直したり・・・様々な症状が出ます。

いずれの症状が出ても5分以上発作症状が続く…1日に2回以上発作が起きた…

1ヶ月間で2回以上の発作が起こる…など気になる方は早めに動物病院を受診しましょう。

犬では特発性てんかん(原因がはっきり分からないてんかん)が多く、猫では構造性てんかん(脳に構造的な異常が存在するてんかん)が多いです。

 

当院での治療(上の画像は重責発作で入院治療中のビーグルさん)

『初めて痙攣(横に寝そべってガタガタ震えている状況)がおきて、2~3分で収まりました。』

『瞳孔が開くようにボーっとしてオシッコもらした。』

『動かなくなり、長時間(5分程度)ヨダレを垂らしていた。』

などの症状でご来院される事が多いです。

『てんかん』を疑う症状が初めて出て、短時間で元に戻った際は治療はしません。お薬も始めません。飼い主様にとっては心配でしょうが、次にてんかんを疑う発作が生じた際にお薬をスタートします。

重責発作と言って激しい発作が起きた場合、10分以上発作が続いた場合は治療対象となります。

『発作』という言葉も様々な状況が含まれます。てんかん発作、心臓発作、パニック発作・・・

先ず家族に発作が起きたら呼吸の確認!動画の撮影ができると動物病院で状況説明の一助になると思います。発作中は尿失禁、便失禁、ヨダレ、横たわりながら泳ぐような動き『遊泳運動』、痙攣、硬直・・・いずれも飼い主様にとっては深刻な症状が起こります。冷静に。重責発作の場合、動物病院へ行く必要があるのでかかりつけ動物病院へ連絡しましょう。

 

お薬は

当院では先ずゾニサミド(商品名:コンセーブ)、フェノバルビタール(商品名:フェノバール)を使用します。うまく発作がコントロールできない場合は臭化カリウムという液体の薬を追加します。

また、重責発作がある場合、痙攣を止める薬、脳圧を下げる薬、炎症を抑える薬を使用します。

特に重責発作の際には、全身状況の精査、MRI検査の必要があり二次診療施設を紹介させていただく事があります。